不動産屋が尋ねたとき、夫婦はラーメンを食べていた。
「あら・・、何でしょう・・・」 ラーメンの息がかかった。
「お知らせしたい事がありまして・・・、大家さんからの
お願いでして、・・・ゴキブリ・・出ました・・・?」
「ゴキブリ・・イヤ・・」 年老いたブルドックのような
顔が、歯にかかったラーメンを吸い取り、言った。
「もしもですね、殺す場合ですね、叩き殺すのでなく、包んで
殺して欲しいとの事で、・・・ハイ・・」 汗を拭いた。
女は、オヤジの金の時計を見た。
男は、女のでかい尻を見た。
ゴキブリは、台所からラーメンを見ていた。
