そのアパートは裏通りにあった。どぶ板があちこち抜け落ちている。
築30年てとこか? 一階が居酒屋で二、三階がアパートになって いる。 「301です・・・・」古い畳の臭いがプ~ん。 ガラス戸を開けると同時に四郎は空気を・・・。 「ゴキブリの臭いがするわ!!」顔をしかめて女が言った。 「清掃会社にたのんで、掃除のほうは・・・、ただ雨が続けて 降ったもので・・・」 ![]() 世にも不思議な物語 |
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不動産屋のオヤジ、四朗はケーキの残りを蟻にあげていた。
ガラガラとガラス戸が開くと、ヒョロットした頭の毛の薄く なった、気の弱そうな男が立っていた。50歳手前か? その後ろにボテッとしたカエルのようなおばちゃんが立って いた。 「表に張ってある・・・3LDKで4万のアパート・・」 「ありがとうございます。ご案内します。車ですか?」 「いえ・・・」 「近くですから歩いていきましょう。」 ![]() 大金持ち |
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